団体旅行
団体旅行は便利です。コースと出発日を選んで予約するだけです。特にヨーロッパなどの周遊型の旅行は①プロが作った効率的なコース②ガイドや添乗員がつく③バスや列車などの移動が用意されている④荷物を運んでくれる、といったメリットがあります。しかし①コースは決められているので自由にはならない②ホテルや食事は決まっている③団体行動なので他の参加者に気を使う、などデメリットもあります。
グループのサイズやホテルのグレードの差により異なるブランドがあります。
１．25名程度の中グループで４星クラスのホテルを使用する高級タイプ・3星クラスのホテルを使用する中級タイプ（例：ルックJTB）
２．40名程度の大グループで３星クラスのホテルを使用する格安タイプ（例：JTB旅物語）
３．8名程度の小グループでエアーはビジネスクラス・ホテルは５星を使用する超高級タイプ（例：JTBグランドツアー）があります。
パッケージ旅行
エアーとホテルなどがセットされた自由行動主体の個人旅行です。ハワイ、シンガポール、パリなどの単純往復ツアーやローマ〜フィレンツェ〜ベニスのような定番周遊ツアーがあり、個人旅行（格安航空券＋ホテル）より割安で便利というメリットがあります。しかし単純往復なら良いのですが、周遊旅行の場合、定番コースしかないのでそのままでは自分の希望する日程を作れないというデメリットがあります。
１．単純往復型のハワイでは旅行日数・航空会社・ホテルが選べ、シャトルバス（空港ホテル間・ワイキキ内）が含まれており、旅行費用と利便性の両面で個人旅行より優れています（例：ルックJTB）
２．周遊型は基本コースをどこまで自分の希望通りに変更できるかが問題です（例：STWは旅行日数・ホテル泊数の変更や使用しないサービスの割引に対応しています）
個人旅行（FIT）
団体旅行のメリットとデメリットが丁度反対になります。ヨーロッパなどの周遊型の旅行をしようと思うと①何処に行くか、何を見るか、何をしたいか、どのように廻るか、などコースを考えなければならい②特別手配しない限りガイドや添乗員はつかない③バスや列車などの移動は自分で手配しなければならい④荷物は自分で運ばなけれならない、というデメリットがあります。しかし①コースは自分で自由に作れる②ホテルや食事は自分で決められる③他の人に気兼ねする必要がない、といったメリットがあります。
さあ、実際に海外個人旅行の企画と手配を自分でやってみましょう。
１．日程作成
旅行の楽しみは①出発するまでの楽しみ②旅行中の楽しみ③帰ってきてからの楽しみ、の３段階といわれています。日程作成は「出発するまでの楽しみ」の最大のもので「旅行中の楽しみ」に大きく関わります。
１．まず①何処に行きたいか②何を見たいか③何をしたいか④ホテルのランクはどのくらいか④何を食べたいか⑤出発日や旅行期間はどうか⑥予算はどのくらいか、などを書き出してみましょう。
２．次に旅行会社主催の団体旅行を調べて希望に近いコースを何種類か選び日程表を印刷しましょう。
３．団体旅行を参考に基本案を作りましょう
４．基本案をベースに改良案を作りましょう。
５．実際の手配を通じて日程の調整・修正を行い最終案を作りましょう。
２，航空券手配
正規割引航空券(PEX)
一般的に格安航空券と呼ばれるもので、ExpediaやJTBなどの格安航空券サイトやJLやANAなどの航空会社のホームページで購入する航空券です。航空会社・搭乗時期・購入時期などにより料金が異なります。①直行便は高く、乗継便が安くなり②メジャー航空会社は高く、マイナー航空会社は安くなり③ハイシーズンは高く、ローシーズンは安くなり④早めに予約すると安く、直前に予約すると高くなります。購入と同時にキャンセル料がかかります。
IT航空券
旅行会社が利用できる運賃でパッケージツアーや団体旅行に使用される航空券です。ホテルや観光などの地上手配を含なければならないなどの制約がありますが、正規割引航空券より割安です。このため、ハワイなどの単純往復の場合、格安航空券＋ホテルよりもパッケージツアーの方が明らかに安くなることが多いと思います。また、パリやローマなどのように日本から直行便がある場合、直行便の正規割引航空券は乗継便の航空会社より割高ですが、直行便を利用したパッケージツアー（エアー＋ホテルなど）は、ホテル代などを除いた実質航空券代が正規割引航空券代より安いことがあります。また出発の１ヵ月前までキャンセル料がかからないことは隠れたメリットです。
航空券予約サイト
多くの予約サイトがあります。どちらも運賃はほとんど同じですが、予約手数料をとる会社がありますので注意が必要です。なお一部外国のサイトが若干安い場合がありますがなにか問題が発生した時の対応に不安がありますので日本のサイトが良いと思います。
Expedia・・世界最大の総合オンライントラベルサイト
使い勝手が良い（入力しやすく検索速度が早い）予約手数料は無料
Expediaは他のサイトと異なり座席指定ができる点で優れています（航空会社によっては通路側・窓側のリクエスト）フライトの時間変更があると、その都度メールで連絡があるなどサポートもしっかりしています
JTB海外航空券・・日本最大の旅行会社JTBのサイト
「航空会社毎最安値比較」や「前後３日間検索」などの機能が便利で航空会社や出発日を決めるのに大変役立ちます。料金はExpedia と同額で予約手数料も無料です
３．ホテル手配
booking.com ・・世界70カ国に198の支社を持つ世界最大のホテル予約サイトで日本にも支社がある（本社：アムステルダム）地名入力も一文字入れれば候補がでるなど使いやすく（例：ロ → ロンドン、ローマ など）検索速度も早い
ホテルグレードなどの絞込検索、ロケイーションコメント、利用者の評価点、クチコミ、などによりホテルの選択が容易
５回利用するとGenius会員に認定され料金が１割引きとなる
Expedia ・・・世界最大の総合オンライントラベルサービスのホテル予約部門
使い勝手、表示内容、価格、など、Booking.comとほとんど同じで優劣をつけがたいが、Expediaでエアーを予約した場合、それにかかわるホテルは最大51％割引になる（Addon割引き）と宣伝しています。実際に調べてみると13％ほど安いケースがありましたが、ほとんど変わらないケースもありました。比較検討して安い方を利用るするのが良いでしょう。
Trivago・・複数のオンライ予約サイトの一括検索によりホテルを比較紹介するサイトです。独自の予約決済システムを持たず、予約決済は紹介するオンライン旅行会社のシステムを利用します
TripAdvisor・・利用者の投稿＝くちコミを集めた旅行情報提供サイトで、複数のオンライ予約サイトの一括検索によりホテルを比較紹介する機能を合わせもっています。ただし独自の予約決済システムを持たず、予約決済は紹介するオンライン旅行会社のシステムを利用します
比較紹介サイトは便利なようですが、Booking.comのGeniue会員割引やExpediaのAddon割引きのような割引は適応されませんから、ホテルを選択するために利用し、実際の予約は。ExpediaかBooking.comを利用する方が良いと思います。
なおJTB海外航空券サイトでエアーを予約すると関連するホテルが割引となる「海外ホテル割」がありますが、ホテル予約システムは提携しているExpediaのシステムを利用しています。
どのサイトも最近は日本語化されており世界中のホテルの予約が簡単に行えます。支払は①クレジットカードによる事前払いと②現地払いの２方式があり。料金的には「事前払い、払い戻しなし」が安く、「現地払い、３日前までキャンセル料なし」が高くなります。
４．鉄道・バス・専用車・ガイド・美術館・船などの予約
以前は旅行会社でもランドオペレーター（例：Mikiトラベルなどの現地地上手配会社日本支社）やオンライン予約端末を持つ特約店（例：トラベルプラザインターナショナル）に依頼しなければ予約できなかったのですが、現在は誰でもインターネットで簡単に予約できるようになりました。
鉄道
ヨーロッパの鉄道はネットで簡単に予約でき、チケットはeチケット方式が一般的です。
①鉄道会社直営サイト・・ドイツDB、フランスOUI.sncfなど、価格が安くサポートが良い
②オンライン旅行社・・GoEuroヨーロッパの主要国（イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペインなど）の鉄道が予約できる
③鉄道予約専門オンライン旅行社・・レイルヨーロッパ、マックスビスタなど、日本語対応だが価格が多少高くなる
バス
ヨーロッパのバスはネットで簡単に予約でき、価格は大変安く便利です。チケットはeチケット方式が一般的です。
①バス会社直営サイト・・国毎にその国の予約サイトがありますので、英語国名＋busで検索すればすぐ出てきます。例（スイス PostBus、クロアチア BusCroatiaなど）
②オンライン旅行社・・GoEuroヨーロッパの主要国（イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オランダ、チェコ、ポーランドなど）のバスが予約できる
空港ホテル間輸送
路線バスや鉄道ではなく、空港から宿泊ホテルに直行する方法は２つあります。
①シャトルバス・・混乗で宿泊ホテルに行くバス（例：SuperShuttle）費用は割安ですが複数のホテルを回っていくので所要時間がタクシーよりかかります。
②タクシー・・事前に予約するサイトが多数あります（例：Kiwitaxi、GETTRANSFER、Rideways など）空港・行き先・日付・時間で検索し、車種を選んで予約します。どのサイトも料金は同じようなものですが「全額クレジットカード前払」「ドライバーへの現金払い」など支払い方法やキャンセル料などに差がありますのでよく調べたほうが良いでしょう。日本語での対応を希望でしたら多少高くなりますがオプショナルツアーの予約サイトVELTRAがあります。
観光
主要都市には現地発着のツアーがあり一般的にオプショナルツアーと呼ばれています。
①直営サイト・・自社でツアーを催行し販売するサイト・・マイバス（JTBが世界各地で催行する日本語によるツアー、みゅう（MIKIツーリストがヨーロッパで催行する日本語によるツアー、パンダバス（パンダツアーがアジア各地で催行する日本語によるツアー）
②エージェントサイト・・自社では催行せず、各地で催行されているオプショナルツアーを代理販売を行うサイト・・VELTRA（ベルトラ社が世界111か国268都市14,000種類以上の現地オプショナルツアーを代理販売するサイト）VIATOUR（トリップアドバイザーグループの会社で世界中の現地オプショナルツアーを代理販売する世界最大のサイト、日本語対応あり）
③ローカルサイト・・特定の都市で日本語ツアーを催行し販売するサイト・・都市名・観光・日本語で検索するとヒットする場合がある（例：マイコートダジュールツアーズ）
④日本語ガイド手配サイト・・トラベルロコ 世界2150都市の海外在住日本人ガイドを手配できます
美術館など入場券
美術館や有名観光施設（例：フィレンツェのウフィツィ美術館など）は大変混んでいて当日券は長蛇の列で入館まで大変な時間がかかりますので事前の予約が必須です
①直営サイト・・英語都市名＋Museumなどで検索します（例：B-ticket フィレンツェの美術館予約サイト）
②エージェントサイト・・日本語対応、料金は少し高くなります（例：・VELTRA、AMOITALIA）
船
本確的なクルーズではなく日程の一部としての船の予約に関しては、主要航路（イギリス、フランス、アイルランド、スペイン、オランダなどのヨーロッパに加え、北アフリカ、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドなど）はAferryで予約出来ます。しかし細かな区間に関しては希望区間で検索し個別の船会社の予約サイトを探すことになります（例：ベルゲン～ハーダンゲルフィヨルド内の港 ）
５．現地旅行会社・ツアーオペレーター
アジアで周遊型の旅行を手配する場合、エアーとホテルは問題ないのですが、日本人にはまだ一般的でないエリアを旅行するには現地ガイドと専用車が必要となってきます。その場合には現地の旅行会社に依頼するという方法があります。場合によってはスルーガイド（宿泊を含み旅行に同行するガイド）を利用するほうが良いでしょう。費用もそれほど高くなりません。
①現地旅行会社・・ベトナム北部の旅行を手配するのにネット検索で見つけたCiao Asia Travelを利用しました。英語での交信でしたが非常に回答が早く丁寧で料金も格安でした。
http://fit.peng.tokyo/旅行記録/ベトナム旅行（ハノイ・サパ・ハロン湾・チャン/
②ツアーオペレーター・・ミャンマーの旅行を手配するのにネット検索で見つけたサイトラベルサービスを利用しました。日本語の交信で回答も早く丁寧で料金も格安でした。なおこの会社は東南アジア・中央アジア15カ国に対応しており東京・名古屋・大阪に支店・営業所にあります。